行ってきました。木崎湖キャンプ・・・
実に良かったすばらしい体験でした。
あまりに凄かったので、帰ってきてすぐに原稿を書き始めましたが、気持ちが強く出すぎたために、冷却期間を置いて今、ご報告をしましょう。
初日
9月6日夜中の1時に那須ICを出発。
途中のSAで1時間の仮眠をとり7時に木崎湖に到着。
受付の後、30分の座学講習。基礎的なマヌーバー時のキャノピー挙動と回復操作のお勉強。
その日は雨があがらず、宿でお昼寝をしてから「大町山岳博物館」や温泉でのんびりする。
夜は今までのマヌ−バービデオを見ながら1杯。
明日からのフライトにわくわくする。
2日目
講師はオーパカイトに在籍中、木崎湖で毎年マヌ−バー指導をしていた大城インストラクター。
今は実家のある石垣島でスクール経営をしている。
今回1ヵ月半の滞在で述べ1500本近くを誘導。
本当にお疲れ様です。
〜1本目
本来、マヌ−バー訓練は、ピッチング・ローリング・スパイラルをさせ、パイロットの技量の確認をしてから次の段階に移っている。
彼とは旧知の中なので、いきなりハーフストール→フルストールを行う事になった。
これまでの自分のストール経験は、ツリーラン確実時とモーターでの地上スパイラルでの自機乱流時のみ・・・。(ペラ+ガード破損)要するに回復動作まではやっていなかった。
2分ごとに湖上を目指し次々と当日の15名のパイロットがT/Oしていく。
自分の番がやってきた。高度は大体300mくらいだろう。
機体はキネッティックを使用した。
「ハイ、ゆっくり引いてストールポイントを確認して・・・」
(1秒・・2秒・・3秒・・・アレッ!?)
着陸フレアーの位置まで掛けており、かなりの変形をしているがストールしない。いったん戻してラインを1回手に巻き込んだ。
(ヨッシャー!もう一度・・・1秒・・・2秒・・・3秒・・・アレッ?・・よ・入った! ゴゥーーッ!!)
頭上の後ろでちっちゃなキャノピーが暴れまくっている。
「はい!カラビナまで手を上げて」
「はい!バンザイ!」
ドヒューーン!
(ゲッ!?キャノピーが90度目の前まで走りそう! やばやば、あてなきゃ)
再びフルストールに入って、ゴゥーーーッ!
「ハイカラビナの位置! ゆっくりあげて!」
ドヒュ〜〜ン!
またしても前に走りすぎるのを条件反射で当ててしまい、振り回される。
「バンザイ!!なにもしない!なにもしない!な・に・も・し・な・い!」
3回は言われたが、自分の条件反射に言い聞かせるにはそのくらい回数が掛かった。
最後は90度目の前にキャノピーが来てもまったくオープンでいられるようになった。
その後のピッチアップ後のタッキングがやばいかな?と思っていたが、45度位までしか来なかった。これもいい経験。
カラビナの位置から手を上げるときのタイミングを掴むのが難しかったが、ミスをする事によって複数回の練習が出来た。
そのときに、(これ1本だけでも来た甲斐があったな〜。自分はもとより、他の人間がストールに入ったときでも間違いの無い誘導が出来るだろう)と感じた。
〜2本目
今度はいきなりのフルストール。
ゆっくり引き込むのではなくて、いきなり引いていく。
「ハイ、初めて下さ〜い」
普段の着陸時のタイミングで引いていく。
腕は極限まで下側に伸びきっている。
1秒・・・2秒・・・ゴゥ〜〜!
ゆっくり引き込むよりも早く入った。
前進力が残っている状態からなので、後ろ側に思いっきりロープで引き倒された感じだ。
1発目はこれがかなりアドレナリンが出まくる!
3秒ほど入れてからカラビナの位置に手を上げる。
「はい!バンザイ!」
タイミングを見てブレーク開放をする。
前回は上ばかり見て自分とキャノピーの位置関係がわからなかったが、今回は地平線も視野に入れジャストタイミングで開放した。
今度は45度までしかタックに入らなかった。
「まだあてない!まだてない!まだあてない!・・・ハイッ!ここで前に走らせながら当てて。 当てたらすぐに開放!・・・OK!!」
「高度があるので、もう一回いきますか」
グッグッ・・ゴワッ〜〜〜〜!・・・バサバサッ!・・・ドヒュ〜ン!
(ヨシヨシ・・いいぞいいぞ・・・)
だんだん緊張から開放されて楽しくなってきた。
〜3本目
今度はフラットスピンからフルストールに入れての回復操作。
「ハイ!ゆっくり引いてストールポイントまで引いてください。ハイそこで片手開放!ライザーをねじれないように抑えてー!」クルクル・・・。2周ほどまわった所でフルストールに入れた。
通常滑空時からのストールに比べて、後ろに引き倒される。勢いが少ないのでアドレナリンは出てこないようだ。
今回もタックは45度で済んだが、機体によっては直らずに、いつまでも回復動作をしているうちに水面に落下するフライヤーが多い。 こわッ!!
レスキューは早めに投げようネ。
〜4本目
本日最後のフライト。
こちらからの希望は、Aライザー引き込みによる50%片翼潰しからの修正の左右1回づつ。
高度があったらBストール→Aストールを伝えた。
基本的にこのキャンプは自己申告で訓練を始める。
緩やかな旋回に入れながら大きなポンピングで直していく。
ここで旋回に入らないように当てすぎてフルストールに入ってしまう人が結構いた。
そうかと思うと、急激な旋回になってしまいスパイラルダイブやSATに入って中にはレスキューが間に合わずそのまま水面落下する人もいる。
これらの模様は映像を予約購入しているのですべて見ることが出来る。
高度が100mになったので瞬間的なAストールでL/Dした。
初日はこれで終了。
3日目
〜5本目
次の日は機体をセルニスに変更した。
機体の違いを見るためにフラットスピン→フルスートルを申告。
キネティックに比べロール方向が軽いのとライン長が短めなので、かなりの暴れ方を覚悟しなければならない。
又、アドレナリンが分泌してきた!
さて、飛ぼうとしたそのときに風が北向きになりだし小雨まで降ってきた。
「今日はこれでクローズになりそうです」とスターティングスタッフの吉川氏が知らせてくれた。
(エ〜〜ッ! ならレスキュー開傘もしなきゃー。
でもそれ用のVクラはL/Dだしなー・・・?)
もー迷っている時間は無かった。
(最後に通常滑空のレスキュー投下希望です)
「了解!!」
アドレナリンが沸騰を始めた。
しかしT/Oはいつもながらステキに決まる! (自分で言ってら・・・)
さて、フラットスピンもフルストール回復もキネティックよりも穏やかに決まった。
どうも機体の性能というより、タイミング次第でどうにでも変貌する・・・というのが正しいようだ。
1発で決まると嬉しいのだが、ああでもない・こうでもない・・・とモタモタしていた方が、よりいい経験にはなっている。
ここでハッ!と気がついた。
マヌ−バーを3年も2年もやっている人たちで水面落下していたのは腕でもなく機体でもなく同じことを考えていたんだー。 なるほどねー!
最後に通常滑空でのレスキューを投下・・・・・・!???の、予定がレスキューがなかなか出てこない。
実は、ハーネスを変更したときのレスキュー投下テストで出にくいことが解かっていたので、通常滑空からの投下にしていたのだった。
いざとなれば力づくで何とかなると思っていたのが大間違い。
中身が出るまでに6秒くらい掛かった。
スパイラル中じゃなくてよかった。
多分まごついている間にブレークコントロールが出来ないのでスパイラルダイブに入っていただろう。
投下してからが又笑っちゃう。
細いヒモ状態のまま3秒くらい。その後開傘を始めて3秒。 都合6秒も掛かっている。
5年間リパックをしていなかった結果である。
反省・反省。
皆さんもシミュレーターでのレスキュー投下とリパックは必ずしましょうね。。。
ビデオを見ればイヤでもその気になります。
さて、開傘してからキャノピーの挙動が安定したのが約10秒それからすぐに着水した。
背中のウレタンフォームが浮いてしまい、胸に小さな浮輪があるにもかかわらず、口が半分水の中に浸かっている。キャノピーも頭の上にかぶってきて慌ててしまう。
上体を安定させようと無意識に足をばたつかせてラインが絡み付いてきてしまう。
「足を動かさない・・・動かさない!・・う・ご・か・さ・な・い!!」
繰り返しの指示が飛ぶ。
今回いちばん命の危機を感じたときだったのでまたも条件反射との戦いが始まる。
何もしないことを自分に言い聞かせる事の難しさ・・・。
人は何もしないより、間違っていたとしても
回避動作をしていた方がよっぽど安心する生き物なのだろう。
実はこれが今回の講習で、マヌーバー以外にも精神的に大事な教訓となった。
登山での難しさにも通じるよね。
いやいや、船が来るまでの60秒は長かった・・・。
総評
本当に行ってよかった。
講習費・足代・宿代・めし代合わせて5万円超えているけど、キャノピー・ハーネス・レスキューの乾燥が大変だけど、フルストール1本で元は取れたと思った。
今後の命を2つくらい得て帰ってきた気がしている。
又、初めてソロフライトをした時とまったく同じ感動が蘇り、若さまで戻ってきたような気がしている。
きっと私は100歳まで生きるのでしょう(笑)
あと半分以上も残っています(爆)
来年は水〜日まで平日組と土日組とに分けてツアーを組みます。
P未満でもスパイラルやピッチング・ローリングの練習を怖くなく出来る所です。
1度位は開傘もやっておきましょう。
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